
こんにちは。
元ITエンジニアで現役介護福祉士のやなぎです🌱
新人介護士さんは、入職してしばらくすると、自信をなくしてしまうことがあります。
- 一度教わったことを忘れてしまった。
- 注意された場面だけが頭に残っている。
- 先輩のように動けない。
- 利用者さんごとの違いが分からない。
- 報告や確認に時間がかかってしまう。
そうした場面が重なると、新人さんの中では「少しずつ覚えていること」よりも、「まだできていないこと」の方が大きく見えやすくなります。
一方で、指導員側も新人さんを責めたいわけではありません。
介護現場では、安全を守るために、危ない動きや確認不足を伝えなければならない場面があります。
ブレーキの確認、足の位置、声かけ、体調変化、むせ込み、ふらつき、報告のタイミング。
どれも、見落とせない大切なことです。
ただ、できていない部分だけが強く伝わると、新人さんは「自分は向いていないのかもしれない」と感じてしまうことがあります。
この記事では、新人さんの自信を根拠なく励ますのではなく、指導員が見落としやすい“小さな前進”を見つけて、短い振り返りで次の一歩につなげる方法を整理します。


新人介護士が自信をなくすのは珍しいことではありません
新人さんが自信をなくすのは、本人の努力不足だけではありません。
介護現場は、覚えることが多い仕事です。
食事介助、排泄介助、移乗介助、入浴介助、記録、申し送り、ナースコール対応。
一つひとつの業務にも手順がありますし、利用者さんごとの違いもあります。
同じ「移乗介助」でも、利用者さんによって声かけの仕方、立ち上がりのタイミング、足の位置、支え方、注意するポイントが変わります。
昨日はできたのに、今日はうまくいかない。
Aさんではできたのに、Bさんでは分からなくなる。
見学では理解できたつもりだったのに、実際にやると手が止まる。
新人さんにとって、こうしたことは珍しくありません。
でも本人の中では、
- 「一度教わったのにできなかった」
- 「また聞いてしまった」
- 「先輩に注意された」
- 「自分だけ覚えが悪いのかもしれない」
と受け取ってしまうことがあります。
介護の仕事は、手順を覚えればすぐに全員へ同じように対応できる仕事ではありません。
利用者さんの状態、生活歴、その日の体調、表情、気分、環境によって、必要な関わりが少しずつ変わります。
だからこそ、新人さんが自信をなくす場面は起こりやすいのだと思います。
大切なのは、新人さんを落ち込ませないように何も言わないことではありません。
また、「大丈夫、自信を持って」と励ますだけでもありません。
新人さんが次の一歩を見つけられるように、できてきた部分を具体的に言葉にしていくことが大切です。
新人さんが“できていない自分”ばかり見てしまう理由
新人さんは、自分の成長を客観的に見ることが難しいです。
本人の中では、できたことよりも、注意されたこと、止まってしまったこと、うまく動けなかったことの方が強く残りやすいからです。
たとえば、一日の中でいくつかできたことがあったとしても、最後に一つ注意された場面があると、その日の印象が「今日は全然だめだった」になってしまうことがあります。
- 本当は、前回より準備が早くなっていたかもしれません。
- 利用者さんへの声かけが少し自然になっていたかもしれません。
- 分からないまま進めず、自分から確認できていたかもしれません。
でも新人さん本人には、そこが見えていないことがあります。
新人さんの中には、こんな気持ちが重なっていることがあります。
- 「先輩と同じように動けない」
- 「一度教わったのに忘れてしまった」
- 「また聞いたら悪い気がする」
- 「注意された場面だけが頭に残る」
- 「利用者さんに迷惑をかけた気がする」
- 「自分だけ成長が遅いように感じる」
- 「向いていないのかもしれない」
これは、何も考えていないから落ち込むのではありません。
むしろ、ちゃんとやりたい気持ちがあるからこそ、できなかった場面が強く残ることがあります。
利用者さんに安全に関わりたい。
早く仕事を覚えたい。
先輩に迷惑をかけたくない。
そう思っているからこそ、できなかった場面を必要以上に大きく受け止めてしまうことがあります。
だから指導員側は、新人さんが見えていない“小さな前進”を一緒に見つける視点を持っておくことが大切です。
指導員は安全面を見るほど、課題に目が向きやすい
一方で、指導員側も新人さんを責めたいわけではありません。
介護現場では、安全に関わる確認が多くあります。
- 車いすのブレーキはかかっているか。
- 足の位置は安全か。
- 利用者さんの表情に変化はないか。
- むせ込みはないか。
- ふらつきはないか。
- 声かけのタイミングは合っているか。
- 報告が必要な場面ではないか。
指導員は、こうしたことを見ながら新人さんに関わっています。
そのため、どうしても「危ないところ」「まだ確認が必要なところ」に目が向きやすくなります。
これは悪いことではありません。
安全を守るためには、課題に気づくことも大切です。
ただ、課題だけが伝わると、新人さんには「全部だめだった」と聞こえてしまうことがあります。
指導員の頭の中では、
「ここは前よりできてきた」
「この部分は良くなっている」
「でも、ここは安全のためにもう一度確認した方がいい」
と分かれているかもしれません。
でも、そのうち新人さんに伝わったのが「ここは危ないよ」「そこは違うよ」だけだった場合、新人さんの中には注意された記憶だけが残ってしまいます。
忙しい現場では、できている部分まで丁寧に伝える余裕がないこともあります。
通常業務をしながら新人さんを見て、利用者さんにも対応して、記録や申し送りもある。
その中で、できている部分を毎回しっかり言葉にするのは簡単ではありません。
だからこそ、長い面談や丁寧な文章ではなく、短い言葉でも伝えられる形が必要だと思います。
新人と指導員のすれ違い|指導員には見えていても、新人には届いていない
新人さんと指導員の間では、同じ場面を見ていても受け取り方が変わることがあります。
指導員の中では、
「ここは前よりできてきた」
「でも、この部分はまだ危ないから伝えよう」
と分かれている。
でも新人さんには、
「また注意された」
「やっぱり自分はできていない」
と届いてしまう。
ここに、すれ違いが起きます。


指導員は、新人さんの成長をまったく見ていないわけではないと思います。
むしろ、日々の中で「前より落ち着いてきたな」「確認できるようになってきたな」と感じることもあるはずです。
ただ、それを言葉にしないまま課題だけを伝えると、新人さんには届きません。
指導員の中では「できている部分」と「これから確認したい部分」が分かれていても、新人さんには「注意された部分」だけが強く残ることがあります。
ここで大切なのは、どちらかが悪いと考えることではありません。
新人さんは、できなかったことが強く残りやすい。
指導員は、安全のために課題を伝える必要がある。
どちらも自然なことです。
だからこそ、指導員側が少しだけ意識して、できている部分も短く言葉にしていくことが大切になります。
「できた・できない」だけで見ると、成長の途中が見えにくい
新人教育では、つい「できた」「まだできない」で見てしまうことがあります。
一人でできる。
まだ見守りが必要。
手順を覚えている。
まだ抜けがある。
もちろん、独り立ちや安全確認のためには、できるかどうかを見ることも必要です。
ただ、「できた・できない」だけで見ると、その間にある成長の途中が見えにくくなります。
新人さんの成長は、いきなり大きく進むわけではありません。
最初は、見ても分からなかった。
次に、言われたら気づけた。
その次に、自分から確認できた。
さらに、少しずつ場面に合わせて動けるようになっていく。
この途中にも、たくさんの前進があります。
たとえば、次のような行動も大切な前進です。
| 小さな前進 | 指導員が見つけたい意味 |
|---|---|
| 自分から確認できた | 分からないまま進めなかった |
| 分からない場面で止まれた | 安全を優先する意識が出ている |
| 早めに報告できた | 一人で抱え込まなかった |
| 利用者さんの様子を見られた | 観察の視点が育っている |
| 前回より準備ができた | 流れを少し覚えてきている |
| 声かけができた | 関わり方に慣れてきている |
| メモを見返して動けた | 自分なりに学ぼうとしている |
| 一緒に確認しながらできた | 支援があれば実行できる段階にいる |
| 前より落ち着いて動けた | 場面に慣れ、確認する余裕が出てきている |
完璧にできたことだけが成長ではありません。
確認できた。
止まれた。
聞けた。
報告できた。
一緒に確認しながらできた。
こうした行動も、次の一歩につながる大切な前進です。
新人さん本人は、その前進に気づいていないことがあります。
だからこそ、指導員が見つけて言葉にする意味があります。


自信は具体的な経験から育ちやすい
新人さんに「自信を持って」と伝えたくなる場面はあります。
落ち込んでいる新人さんを見ると、少しでも安心してほしい。
前向きに働いてほしい。
そう思って声をかけることもあると思います。
ただ、「大丈夫、自信を持って」という言葉だけでは届きにくいことがあります。
なぜなら、新人さん本人が「自信を持てる材料」をまだ見つけられていないからです。
自信は、気持ちだけで急に育つものではありません。
「前よりできた」
「ここは確認できた」
「分からないまま進めなかった」
「早めに報告できた」
「利用者さんの様子に気づけた」
こうした具体的な経験があることで、少しずつ次の行動に向かいやすくなります。
心理学では、自分にはできそうだと思える感覚を「自己効力感」と表現することがあります。
難しく考えなくても、介護現場で言えば「自分にも少しずつできることが増えている」と感じられることです。
新人教育でも、新人さんに必要なのは根拠のない励ましではありません。
「ここは前よりできていました」
「確認してから動けていました」
「分からないまま進めなかったことが大切です」
そうした具体的な言葉が、自信の材料になります。
自信は“小さな前進”を言葉にすることで育ちやすくなる
新人さんに「もっと自信を持って」と言うだけでは、届きにくいことがあります。
本人は、自信を持てる材料をまだ見つけられていないからです。
だから指導員側が、勤務の中にある小さな前進を見つけて言葉にします。
目指したいのは、新人さんを大げさに褒めることではありません。
できていない部分を見ないようにすることでもありません。
大切なのは、
- できてきた部分
- まだ一緒に確認したい部分
- 次に見ること
を分けて伝えることです。
たとえば、
「今日はよくできていましたね」
だけでは、何が良かったのか分かりにくいことがあります。
それよりも、
「今日は移乗前にブレーキを自分で確認できていましたね。次は足の位置を一緒に見ていきましょう」
と伝える方が、新人さんは自分の前進と次の課題を分けて受け取りやすくなります。
自信を育てるために必要なのは、大げさな励ましではなく、「自分は少しずつ進めている」と分かる具体的な材料です。
その材料を、新人さん一人で見つけるのは難しいことがあります。
だからこそ、指導員が一緒に見つけて言葉にすることが大切です。
指導員が見つけたい“小さな前進”の具体例
ここからは、指導員が見つけたい小さな前進を、具体的な声かけ例と一緒に整理します。
自分から確認できた
新人さんが自分から確認できた時は、それ自体が大切な前進です。
分からないまま進めず、確認してから動こうとした。
これは安全につながる行動です。
声かけ例:
今、自分で確認してから動けていましたね。分からないまま進めなかったことが大切です。
分からない場面で止まれた
新人さんが手を止めた時、指導員側は「止まってしまった」と感じることもあるかもしれません。
でも、分からないまま進めずに止まれたことは、安全面では大切な判断です。
声かけ例:
すぐに動かず、一度止まって確認できたのは良かったですね。介助では、その一度止まる判断が安全につながりますよ。
早めに報告できた
新人さんが早めに報告できた時も、小さな前進です。
報告の内容が完璧でなくても、一人で抱え込まずに共有できたことには意味があります。
声かけ例:
早めに報告してくれて助かりました。判断に困った時に一人で抱えなかったことが大切です。
前回より準備ができた
前回より準備が少し早くなった。
必要物品を思い出せた。
介助の流れを少しつかめてきた。
こうした変化も、新人さん本人は気づいていないことがあります。
声かけ例:
前回より準備の流れがつかめていました。まだ全部一人でできなくても、流れを覚えてきているのは伝わっています。
利用者さんの様子を見られた
手順だけでなく、利用者さんの表情や反応を見ようとしていた。
これも介護では大切な前進です。
声かけ例:
手順だけでなく、利用者さんの表情を見ながら声をかけられていましたね。そこは大切な視点です。
一緒に確認しながらできた
一人ではまだ難しくても、一緒に確認しながらならできる。
これは「まったくできない」ではありません。
支援があれば実行できる段階にいる、ということです。
声かけ例:
一緒に確認しながらなら、流れを追えていましたね。次は、最初に見るポイントを一緒に整理していきましょう。
「できている部分」と「次に確認する部分」を分けて伝える
指導員の中には、
「まだ一人で任せられる段階ではないのに、できていると伝えてよいのだろうか」
と感じる方もいるかもしれません。
でも、できている部分を認めることと、次に確認する部分を伝えることは、どちらも大切です。
できている部分を伝えることは、「もう全部できる」と伝えることではありません。
また、課題を見ないようにすることでもありません。
大切なのは、できている部分と、次に確認する部分を分けて伝えることです。
たとえば、こういう伝え方です。
ここは前より良くなっています。次は、移乗前の足の位置を一緒に確認していきましょう。
このように伝えると、新人さんは「全部だめだった」と受け取りにくくなります。
同時に、指導員側も安全に関わる確認を続けやすくなります。
他にも、次のように伝えられます。
報告できたことは良かったです。次は、どの場面がすぐ報告なのかを一緒に整理していきましょう。
声かけは前より自然になってきました。次は、声をかけるタイミングを一緒に見ていきましょう。
新人さんの自信を支えるために、課題を隠す必要はありません。
できてきたことは、できてきたこととして伝える。
まだ確認が必要なことは、次に一緒に見ることとして伝える。
この分け方があるだけで、新人さんの受け取り方は少し変わります。


指導員ができる具体的な流れ
忙しい現場で、毎回長い面談をするのは難しいと思います。
だからこそ、指導員ができることは、できるだけ小さく、短く、続けやすい形にしておくことが大切です。
流れとしては、次のように考えると分かりやすいです。
1. できなかったことだけでなく、前回から変わった点を見る
まずは、できなかった部分だけでなく、前回から少し変わった点を見ます。
「前より確認が早かった」
「声かけが少し自然だった」
「報告が早かった」
「分からないまま進めなかった」
このような小さな変化を見つけます。
2. 「良かったです」だけでなく、何が良かったかを具体的に伝える
「良かったです」だけでは、新人さんには何が良かったのか伝わりにくいことがあります。
できれば、
「確認してから動けていましたね」
「早めに報告できていましたね」
「利用者さんの表情を見ながら声をかけられていましたね」
というように、行動を具体的に伝えます。
3. 安全に関わる課題は、落ち着いて別に伝える
できている部分を伝えたからといって、安全に関わる課題を伝えないわけではありません。
大切なのは、できている部分と課題を混ぜすぎないことです。
「ここはできてきています」
「次はここを一緒に確認しましょう」
この順番にすると、新人さんも受け取りやすくなります。
4. 「できてきたこと」と「次に一緒に見ること」をセットにする
できてきたことだけを伝えて終わると、次の指導につながりにくくなります。
逆に、課題だけを伝えると、新人さんは自信をなくしやすくなります。
だから、
「できてきたこと」
「次に一緒に見ること」
をセットにします。
5. 最後に1分だけ、小さな前進を確認する
勤務後や週1回の振り返りで、1分だけでも確認できると十分です。
長く書く必要はありません。
チェックを1つ入れる。
指導員から一言伝える。
次に一緒に見ることを1つ決める。
それだけでも、新人さんにとっては「自分にも前進があった」と気づくきっかけになります。


無料テンプレート|1分ふり返り・小さな前進チェックシート
この記事の内容を現場で使いやすくするために、1分ふり返り・小さな前進チェックシートを作りました。
このシートは、新人さんを評価するためのものではありません。
できなかったことだけで終わらせず、勤務の中にあった“小さな前進”を新人さんと指導員が一緒に見つけるためのシートです。
長く書く必要はありません。
チェックを1つ入れて、次に一緒に見ることを1つ決めるだけでも十分です。
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1分ふり返り・小さな前進チェックシートは、Excel形式で無料配布しています。
新人さんとの短い振り返りや、週1回の確認、指導員同士の共有に使いやすいように、チェック中心で簡単に入力できる形にしています。
- 小さな前進をチェックで確認できる
- まだ不安なことを整理できる
- 指導員からのひとことを書ける
- 次に一緒に見ることを決められる
- 印刷しても、Excel入力でも使える
以下からダウンロードして、現場に合わせて自由にご活用ください。
基本情報
- 日付
- 新人さん
- 指導員
- 場面
- 食事介助
- 排泄介助
- 移乗介助
- 入浴介助
- 記録
- 申し送り
- その他
今日の小さな前進チェック
- 自分から確認できた
- 分からないまま進めずに止まれた
- 早めに報告できた
- 利用者さんの様子を見られた
- 前回より準備ができた
- 声かけができた
- メモを見返して動けた
- 一緒に確認しながらできた
- 前より落ち着いて動けた
- その他
まだ不安なこと
- 手順
- 声かけ
- タイミング
- 報告
- 記録
- 利用者さんごとの違い
- 一人で行うこと
- その他
指導員からのひとこと
たとえば、次のように短く書きます。
確認してから動けていましたね。分からないまま進めなかったことが大切です。
早めに報告できていました。次は、すぐ報告する場面を一緒に整理していきましょう。
前より落ち着いて声をかけられていました。次は声かけのタイミングを一緒に見ていきましょう。
次に一緒に見ること
次回の確認場面を1つ決めます。
たとえば、
- 移乗前の足の位置
- 食事中のむせ込み時の報告
- 排泄介助前の声かけ
- 記録を書くタイミング
- 申し送りで伝える内容
のように、できるだけ具体的にします。
使い方
- 勤務後、または週1回の振り返りで使う
- 新人さんと指導員で「今日の小さな前進」にチェックを入れる
- まだ不安なことを1つ確認する
- 指導員から短くひとこと伝える
- 次に一緒に見ることを1つ決める
全部埋める必要はありません。
忙しい現場では、チェックを1つ入れて、次に一緒に見ることを1つ決めるだけでも十分です。
使う時の注意点
このシートは、評価表として使うものではありません。
新人さんのできていない部分を隠すためのものでもありません。
目的は、できなかったことだけで終わらせず、小さな前進と次の一歩を見える形にすることです。
また、利用者名や個人情報の扱いには注意が必要です。
シートに具体的な利用者名を書く場合は、施設のルールに沿って管理してください。


AI活用|新人さんの振り返りから“小さな前進”を見つける
AIは、新人さんを評価するためのものではありません。
ただし、振り返り内容から小さな前進や、次に一緒に確認した方がよいことを整理する補助としては使えます。
使う時は、個人情報や利用者さんが特定される情報、施設名などは入力しないようにしてください。
たとえば、次のような形で使えます。
以下は、新人介護士の振り返り内容を、個人が特定されないようにしたものです。
この内容から、
1. 新人さんの小さな前進
2. 指導員が言葉にして伝えられそうなこと
3. 次回一緒に確認した方がよいこと
を整理してください。
新人さんを責める表現は避け、温かく具体的な声かけ例も作ってください。
【振り返り内容】
ここに内容を入れる
AIが出した内容は、そのまま使うのではなく、必ず現場の状況に合わせて確認します。
AIは判断者ではなく、考える材料を整理する補助として使うのが安心です。
Q&A
- 褒めるところが見つからない時はどうすればいいですか?
-
完璧にできたことだけを探さなくて大丈夫です。
「確認できた」「止まれた」「聞けた」「報告できた」「前回より準備できた」など、行動の中にある小さな変化を見ると見つけやすくなります。
新人さん本人が気づいていない前進ほど、指導員が言葉にすると支えになることがあります。
- まだ一人で任せられないのに、できていると伝えてもいいですか?
-
伝えて大丈夫です。
ただし、「全部できている」と伝える必要はありません。
「ここは前より良くなっています。次はここを一緒に確認しましょう」と、できている部分と次の課題を分けて伝えると安全です。
認めることと、任せることは同じではありません。
できている部分を伝えながら、必要な確認は続けて大丈夫です。 - 新人さんが落ち込んでいる時は、どう関わればいいですか?
-
まずは、落ち込んでいる気持ちを否定しないことが大切です。
「気にしなくていいよ」と言われても、本人の中では気になっていることがあります。
そのため、無理に前向きにさせようとするよりも、できなかったことと、できるようになってきたことを分けて伝えると受け取りやすくなります。たとえば、
今日はここが不安だったと思います。
ただ、確認してから動けていたところは良かったです。
次はこの場面を一緒に見ていきましょう。というように、次に見る場面を小さく決めると、動き出しやすくなります。
- 忙しくて毎日シートを書く時間がありません。
-
毎日きっちり書かなくても大丈夫です。
1分だけ、チェックを1つ入れて、次に一緒に見ることを1つ決めるだけでも十分です。
このシートは、記録のための記録ではありません。
小さな前進を見落とさないための補助として使うものです。週1回でも、印象に残った場面だけでも大丈夫です。
- 新人本人にもこのシートを見せていいですか?
-
見せても大丈夫です。
むしろ、新人さんと一緒に確認することで、「自分にも前進があった」と気づきやすくなります。
ただし、評価表のように使うのではなく、次の一歩を一緒に決めるためのシートとして扱うことが大切です。
「できていないところを確認するため」ではなく、
「できてきたことと、次に一緒に見ることを確認するため」
と最初に伝えると、安心して使いやすくなります。
新人さん関連記事
新人教育全体のチェックシートやスケジュールを見える形にしたい方は、こちらの記事も参考になります。
◆介護の新人教育・新人研修を見える化するには?|チェックシート・スケジュール・振り返りに使えるExcelテンプレートを無料配布


新人さんが「大丈夫です」と言ってしまう背景を知りたい方はこちらも参考になります。
◆介護の新人教育で「大丈夫です」が増える理由|新人の本音を拾う振り返りシート


指導員によって教え方が変わり、新人さんが判断に困る場面についてはこちらで詳しく書いています。
◆介護の新人教育で教え方がばらつく理由|新人を迷わせない指導員すり合わせシート


◆新人介護士が報告で迷う理由|指導員が教えたい報告・相談の判断基準


まとめ
新人介護士さんの自信は、急に大きく育つものではありません。
できなかったことの中に埋もれている小さな前進を、指導員が見つけて言葉にすることで、次の一歩につながることがあります。
大切なのは、大げさに褒めることではありません。
また、課題を見ないふりをすることでもありません。
「ここは前よりできてきました」
「次はここを一緒に見ていきましょう」
そうやって、できてきたことと次に見ることを分けて伝える。
その積み重ねが、新人さんの自信を支え、指導員にとっても次の指導を考えやすくするのだと思います。
新人さんが「自分は全然できていない」と感じている時ほど、指導員には見えている小さな前進があるかもしれません。
その一つを言葉にすることが、新人さんの次の一歩を支えるきっかけになるのだと思います。
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