認知症のBPSDの原因と対応|4つの要因×観察ノート×ICT・AIで見える化するケア

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目次

はじめに:BPSDに戸惑うときに、一緒に立ち止まって考えたいこと

こんにちは!
元ITエンジニアで、現役介護福祉士のやなぎです。

認知症フロアで働き始めたばかりの頃、僕はよくこう思っていました。

「どうしてこんなに同じことを何度も言われるんだろう」
「どうして、さっきまで穏やかだったのに急に怒ってしまうんだろう」
「もしかして、自分の関わり方が悪いのではないか」

説明しても納得していただけない。
落ち着いていた方が、急に怒鳴ったり、手が出てしまう。
夜勤中、ナースコールが何度も続いて、心の中でふっとため息が出てしまう。

頭では「病気の症状」と分かっていても、
目の前の BPSD(行動・心理症状)に向き合い続けていると、
自分を責めてしまったり、その方を「困った人」と感じてしまう瞬間がありました。

そんなときに出会ったのが、

「BPSDを“困った行動”ではなく、“伝えきれなかったメッセージ”として見てみる」

という視点でした。

そしてもう一つ、現場で少し気持ちがラクになったきっかけが、

  • 「様子」をそっと書き留めておく小さな観察メモ
  • そのメモを、Excel や ICT・AI と組み合わせて、チームみんなで考えられる形にしていくこと

でした。

この記事は、あの頃の僕のように、

  • 「BPSDの対応がつらい・怖い」
  • 「いつもその場しのぎになってしまう」
  • 「チームでどう共有したらいいか分からない」

と感じている方に向けて書いています。
同じ悩みを抱えている方、興味がある方はぜひ最後まで読んでいただけたら嬉しいです。


第1章:BPSDを「困った行動」から「メッセージ」へ

BPSDとは?現場から見た姿

教科書では、

認知症のある方に見られる、行動・心理面のさまざまな症状

と説明されますが、現場で向き合っていると、もっと生々しく感じられます。

  • 同じ質問を何度も繰り返される
  • 急に怒鳴ったり、職員に手が出てしまう
  • 「家に帰る」と言って落ち着かない
  • 夜、何度も居室から出てこられて歩き回る
  • 食事やお薬を強く拒否される

こうした一つひとつの行動は、
ケアに入っている僕たちから見ると、どうしても「困った行動」に見えやすいものです。

けれど、視点を少しだけ変えてみると、こう考えることもできます。

「言葉だけでは伝えきれない思いを、行動で必死に伝えようとしているのかもしれない」

「メッセージ」として見てみると、焦点が変わる

例えば、

  • 何度も「家に帰る」と訴えられるとき
    → 本当に「家」という場所そのものではなく、
    “安心できるところにいたい”“自分の居場所を確かめたい” という思いが隠れているのかもしれません。
  • 職員に強い口調で当たってしまうとき
    → ケアが間違っている、というよりも、
    「痛み」「不安」「混乱」「疲れ」 が限界に近づいているサインかもしれません。

「とにかくやめてほしい」「落ち着いてほしい」だけを目標にしてしまうと、
自分を責めてしまったり、その方を「問題のある人」と感じやすくなります。

でも、

「この行動には、どんなメッセージが隠れているのかな」

と問いかけてみると、
少しだけ心の向きが変わってくることがあります。

そのときに助けになるのが、
BPSDの背景を整理するための「4つの要因」と、
それを支える「観察ノート」という小さな仕組みです。


第2章:BPSDを整理する「4つの要因」

BPSDの背景を考えるとき、僕はいつも

身体・心理・環境・社会(人との関係)

この4つの視点を、そっと思い出すようにしています。

全部を完璧に追いかけなくて大丈夫です。
「今はこのあたりかな?」と、心の中で灯りをともすようなイメージです。

1)身体要因:痛み・不快・体調の変化

まずは、その方の身体の状態です。

  • 痛み(腰痛・関節痛・頭痛 など)
  • 便秘や尿閉、尿路感染などの不快感
  • 発熱や体調不良
  • 脱水、低血糖
  • 服薬の影響(飲み始め、量の変更後など)

たとえば、ある時期から急に怒りっぽくなった方が、
後から「尿路感染」を起こしていたことが分かった、というケースもあります。

「最近、バイタルや排泄の様子はどうだったかな」
「どこか痛みや違和感を抱えていないかな」

と一度立ち止まってみると、
見えてくるものが変わることがあります。

2)心理要因:不安・混乱・寂しさ

次に、その方の「心の疲れ具合」です。

  • 見慣れない場所や人への不安
  • 時間や状況がつながらないことによる混乱
  • 一人でいることの寂しさ
  • 過去のつらい記憶がよみがえっている
  • 「迷惑をかけているのでは」と自分を責めている など

特に、夜になると落ち着かなくなる方は、

「今が何時で、ここがどこで、自分が何をしているのか」

そのあたりがぼんやりして、不安が高まっていることも少なくありません。

3)環境要因:音・光・空間のゆらぎ

意外と見落としやすいのが、周りの環境です。

  • 廊下の話し声や笑い声
  • テレビの音量や番組の内容
  • 蛍光灯のまぶしさ、影の出方
  • 人の出入りが多い場所(食堂・ナースステーション前 など)
  • 新しい入居者やスタッフの出入り

たとえば、

食堂に来ると決まって落ち着かなくなる方が、
実は「ニュース番組の事故や災害の映像」が怖かった
周りの声が気になってしまい落ち着かなかった

ということなどもあります。

4)社会・関係要因:人とのつながり・役割

最後は、人との関係や「自分の役割」の部分です。

  • 家族との距離感・会える頻度・言葉かけ
  • 職員との相性・声のトーン・話し方
  • 同じフロアの方との関係
  • 「役割」があるかどうか(ちょっとしたお手伝い・趣味・日課など)

以前、ある男性の方が、フロアを何度も歩き回ることが続いていました。
「そろそろ座りましょう」とお声がけしても、なかなか落ち着かれません。

お話をよく伺ってみると、その方は現役時代、

工場の中を見回る「責任者」

として働いてこられたことが分かりました。

そこで、

「今日もフロアの見回りをお願いしてもよろしいですか」
「このあたりは大丈夫そうでしょうか」

と声をかけながら一緒に歩くと、表情がやわらぎ、
一通り見て回ったあと、自然と席に戻られたことがありました。


第3章:観察ノートは「小さな気づきを残すメモ」から

とはいえ、忙しい現場で、
一つひとつの BPSD に時間をかけて向き合うのは、とても大変なことです。

だからこそ、最初の一歩としては、

「その場でさっと残せる短いメモ」

からで十分だと感じています。

1)まず残したいのは、この3つだけ

BPSDがあったとき、もし少しでも余裕があれば、
次の3つだけ、短く書き留めておけると、後からとても助かります。

  1. いつ
    • 日付
    • 時間帯(朝/昼/夕方/夜/深夜 くらいでOK)
    • 何かの直後かどうか(食後・入浴後・排泄後 など)
  2. どこで・どなたと
    • 場所(居室・食堂・廊下・浴室前 など)
    • 近くにいた方(ご家族、特定のスタッフ、他入居者 など)
  3. どのような様子だったか/そのあとどう落ち着いたか
    • そのときの行動や表情、言葉
    • 声かけや環境調整で、どう変化したか

きれいな文章にしようとしなくて大丈夫です。
思い出せる範囲で、短いメモをそっと残すイメージです。

「18時頃 食堂 AさんとBさんの近く テレビのニュース中に立ち上がり、大きな声」
「21時過ぎ トイレのあと廊下を行ったり来たり 『帰る』を繰り返す 一緒に少し歩くと落ち着く」

このくらいのメモでも、
後から見直すと「共通しているところ」が見えやすくなります。

2)時間に余裕があるときにそえる「小さなひと言」

毎回たくさん書こうとすると、それだけで負担になってしまいます。
ですので、時間や心に少しゆとりがあるときだけ、
次のような情報を「ひと言そえておく」くらいで十分です。

  • ここ数日の 食事量・水分量
  • 排泄のリズム(便秘気味・夜間の排泄回数 など)
  • 服薬の変更(新しい薬・量の増減)
  • 最近あった出来事(ご家族の面会、新しい入居者の入所、部屋替え など)

こうした「小さなひと言」が積み重なっていくと、

「この時期から便秘が続いていたかもしれない」
「この薬に変わった頃から、夜の様子が変わった気がする」

といった、ささやかな気づきに繋がっていきます。

3)一人のメモを「みんなの観察記録」に育てていく

もう一つ大切だと感じているのは、

「書いた人を責めない空気をつくること」

です。

  • 「もっと詳しく書いてください」よりも
  • 「書いてくれてありがとうございます。ここから一緒に考えましょう」

そんな言葉が行き交うと、
少しずつメモが増えて、「みんなの観察記録」に育っていきます。

申し送りやカンファレンスの場で、

  • 「最近の BPSD のメモを数件ピックアップして並べてみる」
  • 「時間帯・場所・関わっている人の共通点を一緒に探してみる」

といった使い方ができると、
「なんとなく大変だったこと」が、少しずつ言葉になっていきます。

そして、少しずつ書き方や対応の仕方も覚えて育っていきます。


第4章:紙のメモからExcelへ ― BPSDのパターンをやさしく「見える化」

ここからは、少しだけ ICT・Excel のお話 です。

紙のメモでも十分役に立ちますが、
Excel にまとめてみると、「傾向」がやさしい形で見えてきます。

1)A4一枚におさまる、シンプルなExcel観察ノート

イメージとしては、こんな列をつくります。

  • 日付
  • 時間帯
  • 場所
  • 近くにいた方
  • 起きた様子(行動・表情・言葉)
  • その直前にあった出来事(食事・排泄・入浴・面会 など)
  • 対応した内容
  • 対応後の変化(落ち着いた/しばらく続いた など)
  • 気づいたこと・考えてみたこと

すべての欄を埋める必要はなく、
書けるところだけ、少しずつ埋まっていけば十分です。

大切なのは、

あとから並べ替えたり、絞り込んだりしやすい形で残しておくこと

です。

2)Excelにまとめてみると見えてくること

Excelに入れてみると、例えばこんなことが分かりやすくなります。

  • 「夕方(16〜18時頃)に起こりやすい行動」がある
  • 「特定の場所(食堂・トイレ前 など)で生じやすい」
  • 「あるお薬の変更前後で、回数に違いがある」
  • 「特定の場面・スタッフとの関わりで緊張が高まりやすい」

フィルター機能や並べ替えを使うだけでも、

「この時間帯に、このような様子が集まっていますね」

と、チームで落ち着いて話し合うきっかけになります。

3)記録アプリや見守りセンサーとの「ゆるやかな組み合わせ」

施設によっては、

  • 介護ソフト(記録アプリ)
  • 見守りセンサー(離床・歩行の検知)
  • バイタルの自動記録

など、さまざまなツールが導入されていると思います。

こうしたデータと、観察ノートをゆるく重ねて眺めてみるだけでも、ヒントが増えます。

  • 見守りセンサーのアラート時間と、観察ノートの「落ち着かない様子」が重なっていないか
  • 夜間のトイレ回数と、日中の眠気や怒りっぽさが関連していないか

本格的な分析をしようと身構える必要はありません。

「なんとなく感じていたこと」を、そっと形にして確かめてみる

そのくらいの距離感で、Excel や ICT を味方にできると心強いと思います。


第5章:AIにそっと相談できる「観察メモ」の活かし方

最近は、ChatGPT のような AI に
介護の悩みを相談される方も増えてきました。

AI は医師や専門職の代わりにはなりませんが、

「視点を増やしてくれる相談相手」

として付き合うと、心の支えになってくれることがあります。

ここでは、実際に AI に相談するときに使える、
コピペして使えるプロンプトのひな形をご紹介します。

【】の中だけ、ご自身のケースに合わせて書き換えていただければ大丈夫です。


5-1.AIに相談するときに使えるプロンプト集

① まずはこれだけで使える基本テンプレート

「とりあえず、状況を整理して一緒に考えてほしい」とき用

あなたを、認知症ケアについて一緒に考えてくれる相談相手として使いたいです。

今から、ある利用者さんの状況をお伝えします。
医療的な診断や最終的な判断ではなく、
「考えられる要因の候補」や「現場で試してみやすい関わり方の案」を教えてください。

【年代・性別・診断名など】
・

【生活歴や性格のイメージ】
・

【気になっている行動や言葉(BPSD)】
・

【その前後の状況】
・

【最近の体調や環境の変化】
・

【自分たちが今、気になっていること・知りたいこと】
・

以上をふまえて、
1)考えられる要因の候補
2)現場で試しやすい具体的な関わり方の例
を、箇条書きで教えてください。
▼このテンプレートを使った記入例(アコーディオンに入れる想定)

あなたを、認知症ケアについて一緒に考えてくれる相談相手として使いたいです。

今から、ある利用者さんの状況をお伝えします。
医療的な診断や最終的な判断ではなく、
「考えられる要因の候補」や「現場で試してみやすい関わり方の案」を教えてください。

【年代・性別・診断名など】
80代男性。アルツハイマー型認知症。要介護3。

【生活歴や性格のイメージ】
元・工場の現場責任者。真面目で責任感が強く、「仕事はきちんとやる」タイプ。

【気になっている行動や言葉(BPSD)】
夕方になると「家に帰る」と何度も繰り返し、フロアを歩き回る。
職員を探しているような様子もあり、声をかけると少し驚いたような表情をすることがある。

【その前後の状況】
トイレ介助のあとに起こることが多い。
テレビではニュース番組がついていて、事故や災害の映像が流れていることがある。

【最近の体調や環境の変化】
尿路感染症の治療が終わったばかりで、排泄回数やリズムが少し変化している。
また、同じフロアに新しい入居者さんが増え、食堂が少しにぎやかになった。

【自分たちが今、気になっていること・知りたいこと】
夕方の時間帯になると不安が高まっているように感じるが、
どのような要因が考えられるのか、自分たちだけでは整理しきれていない。
現場の負担を増やしすぎない範囲で、試してみやすい関わり方のヒントがほしい。

以上をふまえて、
1)考えられる要因の候補
2)現場で試しやすい具体的な関わり方の例
を、箇条書きで教えてください。


② 4つの要因ごとに整理してもらうテンプレート

「身体・心理・環境・人間関係ごとに整理してほしい」とき用

認知症ケアについて相談したいです。
あなたには、現場の職員と一緒に考えてくれるパートナーとして答えてほしいです。

これから、ある利用者さんの BPSD について状況をお伝えします。
BPSD を、
・身体
・心理
・環境
・人間関係・役割
の4つの視点に分けて、

1)考えられる要因の候補
2)今日からでも試しやすい関わり方の例

をそれぞれ教えてください。

【年代・性別・診断名など】
・
【生活歴や性格のイメージ】
・
【気になっている行動や言葉(BPSD)】
・
【その前後の状況】
・
【最近の体調や環境の変化】
・
【自分たちが今、特に気になっていること】
・

医療的な診断ではなく、
あくまで「一緒に考えるためのヒント」として教えてもらえるとうれしいです。
▼このテンプレートを使った記入例(アコーディオンに入れる想定)

認知症ケアについて相談したいです。
あなたには、現場の職員と一緒に考えてくれるパートナーとして答えてほしいです。

これから、ある利用者さんの BPSD について状況をお伝えします。
BPSD を、
・身体
・心理
・環境
・人間関係・役割
の4つの視点に分けて、

1)考えられる要因の候補
2)今日からでも試しやすい関わり方の例

をそれぞれ教えてください。

【年代・性別・診断名など】
80代女性。アルツハイマー型認知症。要介護4。

【生活歴や性格のイメージ】
長年専業主婦。家事を一手に担ってきたタイプで、「人に迷惑をかけたくない」という思いが強い。

【気になっている行動や言葉(BPSD)】
夕方になると落ち着かなくなり、「子どもが待っている」「夕飯を作らないと」とそわそわされる。
時々、涙ぐまれることもある。

【その前後の状況】
夕食前の時間帯が多い。テレビでは夕方のニュース番組がついていることが多い。
職員が配膳準備でバタバタしている時間帯と重なっている。

【最近の体調や環境の変化】
食事量が少し減ってきており、日中の眠気も増えている印象。
同じテーブルの方が、最近入院して不在になっている。

【自分たちが今、特に気になっていること】
夕方になると不安や焦りが強くなっているように見えるが、
どのような要因が関係しているのか整理できていない。
現場でできる声かけや環境調整の具体例がほしい。

医療的な診断ではなく、
あくまで「一緒に考えるためのヒント」として教えてもらえるとうれしいです。


③ 観察ノートを一緒に振り返ってもらうテンプレート

Excel や紙のメモに溜まった記録を貼り付けて相談したいとき用

認知症の BPSD について、一緒に振り返ってほしいです。

これから、ある利用者さんの「観察記録」をいくつか貼り付けます。
医療的な診断ではなくて大丈夫なので、

1)記録から読み取れそうな共通点やパターン
2)考えられる要因の候補
3)次の一歩として、現場で試しやすい工夫

を教えてください。

【利用者さんの情報(ざっくりでOK)】
・

【観察記録(複数行を貼り付け)】
・

【こちらで今考えていること・不安に思っていること】
・

以上の情報をもとに、ゆっくりで良いので整理して教えてください。
▼このテンプレートを使った記入例(アコーディオンに入れる想定)

認知症の BPSD について、一緒に振り返ってほしいです。

これから、ある利用者さんの「観察記録」をいくつか貼り付けます。
医療的な診断ではなくて大丈夫なので、

1)記録から読み取れそうな共通点やパターン
2)考えられる要因の候補
3)次の一歩として、現場で試しやすい工夫

を教えてください。

【利用者さんの情報(ざっくりでOK)】
80代女性。要介護4。長年専業主婦で、家事や子育てを一手に担ってきた方。

【観察記録(複数行を貼り付け)】
・1月10日 17:30 食堂 テレビのニュース中に立ち上がり、「家に帰らないと」と帰宅を訴える
・1月12日 18:00 トイレ介助のあと、廊下を歩き回り「夕飯を作らないと」と何度も話す
・1月14日 17:45 食堂、夕食前。そわそわと落ち着かない様子で、「子どもが待っている」「早く帰らないと」と涙ぐむ

【こちらで今考えていること・不安に思っていること】
夕方の時間帯になると、「家」「子ども」「夕飯」といった言葉が増え、
不安や焦りが高まっているように見える。
どのような背景が考えられるのか、また現場でできる声かけや環境調整の具体例を知りたい。

以上の情報をもとに、ゆっくりで良いので整理して教えてください。


5-2.個人情報と施設ルールへの、ひと呼吸

実際に AI に相談する際は、

  • お名前
  • 具体的な住所や施設名
  • 個人が特定されてしまうような細かな情報

などは書かないように注意が必要です。

また、法人や施設によっては、
AIツールの利用に関するルールが決められている場合もあります。
大丈夫かな?と心配になったら入力しない方が無難で安全です。
その情報がないと正しい回答が得られなさそうだと思ったら迷わず上司や詳しい人に相談してくださいね。

また、

  • 情報セキュリティの規定
  • ICT・AI 利用の方針

などを確認しながら、

「自分の学びや整理のために、無理のない範囲でそっと相談してみる」

くらいの距離感で付き合っていけると、安心だと思います。


5-3.AIは「答え」ではなく、考えるきっかけをくれる相手

ここまでご紹介してきたように、
AIはBPSDについて考えるときの「視点を増やしてくれる相手」として、とても心強い存在です。

一方で、AIは医師でも専門職でもなく、「診断」や「最終判断」をする立場ではありません。

  • 提案される内容の中には、現場の状況に合わないもの
  • ご本人の病状や背景を十分にふまえていないもの

が混ざっている可能性もあります。

ですので、

  • 「こういう見方もあるかもしれない」
  • 「こういう関わり方も候補として考えられるかもしれない」

といった “ヒントの一つ” として参考にするくらいの距離感がおすすめです。

AIから得たアイデアをそのまま鵜呑みにするのではなく、

  • 医師・看護職・リハ職・ケアマネ・ご家族
  • 実際に関わっているチームのみなさん

と一緒に話し合いながら、

「この方にとって、本当に安心につながる関わり方はどれだろう?」

と、丁寧に選んでいくことを大切にしていただけたらと思います。


おわりに:BPSDを一人で抱え込まないための、小さな仕組み

BPSDに向き合う毎日は、ときに心が疲れてしまうものです。

  • 怒られてしまったり
  • 何度も同じ訴えが続いたり
  • 「自分のケアが悪いのでは」と不安になったり

一つひとつは短い出来事でも、
積み重なると、大きな重さになってのしかかってきます。

そんなときに、

  • 「この行動には、どんなメッセージが隠れているのかな」 と、そっと問いかけてみること
  • すべてを理解しようと頑張りすぎず、
    「今日気づいたこと」を短く書き留めておくこと
  • そのメモを、
    Excel や ICT・AI と組み合わせて、「チームで一緒に考える材料」にしていくこと

この3つが少しずつ整ってくると、
BPSDとの向き合い方が、少しやわらかく変わっていくように感じています。

ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。

BPSDを、一人きりで抱え込まなくてよくなるように。
そんな小さな仕組みづくりの一歩として、この文章が少しでもお役に立てれば幸いです。

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