
こんにちは!
元ITエンジニアで現役介護福祉士のやなぎです。
🚫 介護施設への差し入れで注意!
知らずにやりがちなNG品&持ち込み制限リスト
施設に入居した家族へ、
「好きなものを持って行ってあげたい」
「お世話になっている職員さんにもお裾分けしたい」
そんな温かい気持ちは本当に素敵です。
でも実は、善意の差し入れが“困った差し入れ”になってしまうケースもあるんですよね。
今回は現場スタッフの声をもとに、
「ありがちなNG品」と「代わりにおすすめできる差し入れ」を紹介していきますね。
✅ この記事で得られること
- 差し入れでトラブルになりやすいNG例が分かる
- 施設ごとの“ルール”の見極め方が分かる
- 気持ちが伝わる安全な代替案も分かる
1. 生もの・要冷蔵・要冷凍の食品
NG理由
- 冷蔵庫が個人専用でないため衛生管理が難しい
- 温度変化や輸送中に傷むリスク
- 他の利用者へのアレルギー・食中毒リスクも
よくある例
❌ 生ケーキ、手作り弁当、果物のカット持参、惣菜など
代わりにおすすめ
🍮 常温で保存できるゼリー・プリン・缶詰フルーツ
- 衛生的で安全
- 甘さ控えめの介護食タイプも豊富
2. 手作りの食べ物
NG理由
- 食材や調理環境の管理ができず、万が一の食中毒時に責任が取れない
- 他の入居者さんへの配慮が必要で、全員分を渡せない
よくある例
❌ 自家製クッキー、煮物、おにぎり、漬物、梅干し
代わりにおすすめ
🍘 市販の個包装お菓子・減塩梅干しパック
- 成分表示つきで安心
- 面会時に一緒に食べられる
3. のどに詰まりやすい・硬い食品
NG理由
- 高齢者は嚥下機能(飲み込み力)が低下しており、誤嚥や窒息の危険がある
- 職員が付き添わずに食べてしまうこともある
よくある例
❌ おかき、煎餅、ナッツ、餅、パンの耳、団子類、飴
代わりにおすすめ
🍮 やわらかデザート・しっとり系お菓子
- ムース・蒸しケーキ・水ようかんなど
- 食感がやわらかく誤嚥リスクが低い
4. においの強いもの・汁気のあるもの
NG理由
- 匂いが部屋全体に広がると、他の入居者が不快に感じる場合も
- 汁気があると衣類や寝具を汚すリスク
よくある例
❌ カレー、キムチ、焼き魚、コーヒー豆など
代わりにおすすめ
🍵 香りで癒すハーブティー・カフェインレス紅茶
- 落ち着く香りで気分転換にもなる
- 職員にも「いい香りですね」と喜ばれやすい
5. アルコール・高カフェイン飲料
NG理由
- 薬との飲み合わせNG
- 脱水や不眠を悪化させる可能性
- 施設内持ち込み禁止のところが多い
よくある例
❌ ビール、日本酒、コーヒー(特に濃いタイプ)
代わりにおすすめ
☕ ノンカフェインティー・無糖紅茶・麦茶パック
- 水分補給にも最適
- 糖尿病や高血圧の方にも安心
6. 洗濯が難しい衣類や高価な装飾品
NG理由
- 施設では業務用の洗濯機や乾燥機を使用することが多く、デリケート素材は縮みや変形の恐れがあります。
- 外部の業者にまとめて依頼する施設もあり、他の衣類と混ざって返却される可能性もあります。
- 大切な衣類や高価な装飾品ほど、紛失・破損トラブルの原因になりやすいのが現場の実情です。
よくある例
❌ シルクのパジャマ、ウール素材のカーディガン、高価なアクセサリー
代わりにおすすめ
🧣 フリース・コットン素材のブランケットや上着
- 洗いやすく軽い
- 乾燥機にも強く、毎日使っても型崩れしにくい
- 冬の差し入れとしても喜ばれる
7. 花瓶入りの生花・水を使う植物
NG理由
- 水の交換が必要で虫やカビが発生しやすい
- 花粉・香りのアレルギーがある入居者も
よくある例
❌ 生花の花束、観葉植物(鉢タイプ)
代わりにおすすめ
🌼 プリザーブドフラワー・造花・季節のミニ飾り
- 水やり不要で清潔
- 季節感を感じられてお部屋が明るくなる
※とはいえ、母の日やお誕生日などお花を贈りたいケースって多いですよね。
施設によっては全然大丈夫です!というところもありますので、贈る際はぜひ施設職員にご確認くださいね。
8. 現金・高価な贈り物
NG理由
- 紛失・盗難などトラブル防止のため管理できない
- 他の入居者との公平性の問題
よくある例
❌ お小遣い封筒、ブランド財布、アクセサリーなど
代わりにおすすめ
📷 写真・手紙・手作りカード
- お金より“気持ち”が伝わるプレゼント
- 認知症の方にも「思い出の刺激」になる
9. 香水・強い香りの柔軟剤・化粧品
NG理由
- 匂いで気分が悪くなる方も
- 化学物質過敏症や喘息持ちの入居者への配慮が必要
よくある例
❌ 香水入りクリーム、芳香柔軟剤、香りの強い整髪料
代わりにおすすめ
💧 無香料ハンドクリーム・保湿ローション、香りが控えめで優しいもの
- 手肌を守りながら、誰にも迷惑をかけない優しい香り
10. 大量の差し入れ・共有が難しいもの
NG理由
- 個人スペースが限られており保管場所がない
- 他の利用者から「うちにはない」と不公平感が生まれる
- 利用者同士でプレゼントされたり、一回でたくさん食べ過ぎてしまったりするリスクがある(お菓子が食べられない利用者もいるため)
よくある例
❌ 大袋お菓子・飲料の箱買い・大量の衣類
代わりにおすすめ
🍬 少量・個包装のスイーツセット
- その場で一緒に食べて「共に過ごす時間」をプレゼント
🎀 差し入れで大切なのは「職員への一言確認」
施設ごとに「食品NG」「要事前申請」「曜日限定」などルールが異なります。
差し入れの前に、
「これ、持ってきても大丈夫ですか?」
と一言伝えるだけでトラブルは防げます。
職員さんも「ご家族が気を遣ってくれた」と感じて好印象になりますよ。
💡 まとめ:想いを“安全に”届ける工夫を
差し入れは、モノより気持ち。
どんなに小さくても、「あなたのことを想って選んだよ」という気持ちが伝われば十分ですよ。
そして、
“安全で衛生的”+“本人が自分で扱える”+“職員が管理しやすい”
この3つを満たすと、差し入れは喜ばれる形になります。
🌸 この記事のポイント
- 現場目線で「本当に困る差し入れ」を分かりやすく紹介
- 「なぜNGか」→「どうすればOKか」を丁寧にセットで提示
- 家族・本人・職員、三者が安心できる“やさしいルールづくり”を支援
📝 差し入れ前の最終チェックリスト&職員さんへの聞き方例
「これ持って行っても大丈夫かな?」と迷ったら、
まずは次のチェック項目を確認してみてください。
ほんの5分の確認で、トラブルを防ぎ、職員さんにも安心して受け取ってもらえます🌿
✅ 差し入れ前チェックリスト
| チェック項目 | 内容 | 確認のポイント |
|---|---|---|
| 1. 食品の状態 | 常温保存できる? 個包装? | 冷蔵・冷凍・汁気ありは基本NG。未開封・成分表示があるものを選ぶ。 |
| 2. 飲み物の内容 | カフェイン・糖分は控えめ? | 無糖・ノンカフェインならOK。医師の指示で制限がある場合は確認必須。 |
| 3. 形状・食感 | 嚥下(えんげ)にやさしい? | やわらかい、しっとり系が安心。おかき・ナッツ類は避ける。 |
| 4. 衛生面 | 密封・賞味期限・清潔さ | 手作りや開封済みのものは避ける。ラベルのある市販品が安心。 |
| 5. 衣類や日用品 | 洗濯しやすい素材? | 乾燥機OK・業務洗濯でも型崩れしない素材を選ぶ。 |
| 6. におい・香り | 強すぎない? | 他の入居者が不快に感じない香りを意識。柔軟剤・香水に注意。 |
| 7. サイズ・量 | 保管場所はある? | 収納スペースが限られているため、少量・小分けが◎。 |
| 8. 費用・価値 | 紛失しても困らない? | 高価な品は避ける。代わりに「写真・手紙」が一番喜ばれる。 |
| 9. 季節・温度 | 季節感・体調に合ってる? | 夏は水分、冬は防寒アイテムなど、時期に合わせると印象◎。 |
| 10. 職員への確認 | 施設ルールに沿っている? | 最後に必ず一言「こちら持ってきてもいいですか?」と確認を。 |
💬 職員さんへの聞き方例
「差し入れしてもいいですか?」と聞く時、
ストレートすぎると相手も少し構えてしまうことがあります。
以下のように“気遣いの一言”を添えると、印象がぐっと柔らかくなります☘️
🍬 食べ物を持って行きたいとき
「最近これを気に入っていて、少し持って行けたらと思うのですが、
施設では大丈夫でしょうか?」
→ 職員さんも「気持ちを考えてくれている」と感じやすいです。
👕 衣類・タオル類を渡したいとき
「洗濯の仕方が少し気になっていて、この素材でも大丈夫ですか?」
→ 乾燥機の使用を前提にしたアドバイスをもらいやすくなります。
💐 季節の飾りを持って行きたいとき
「季節の花を飾ってあげたいんですが、水を使うタイプは避けた方がいいですか?」
→ 生花NGの施設でも、造花やプリザーブドならOKと教えてもらえる場合も。
☕ 飲み物を差し入れたいとき
「無糖の紅茶やノンカフェインのお茶なら大丈夫でしょうか?」
→ 医師や管理栄養士の確認が必要なケースもスムーズに聞き出せます。
💡 職員さんとの関係を良くする“魔法のひとこと”
差し入れを渡す時、
「いつもありがとうございます」
「これ、もし施設でも扱いやすければ…」
と添えるだけで、相手の表情がやわらかくなります。
職員は、“差し入れを受け取る責任”よりも、
“家族の思いやりに触れられた喜び”を感じる瞬間が多いんです。
🌸 まとめ:確認は「信頼を育てる第一歩」
差し入れは「思いやり」と「信頼」のバトンです。
ルールを守りながらも、
「お互いを思いやる一言」
があるだけで、施設と家族の関係は驚くほど良くなります。
🧾 この章のポイント
- 差し入れは“確認してから渡す”が基本
- 職員さんを味方にする言葉が、次の面会をもっと心地よくする
- 小さな心配りが、“施設生活の安心”を支える力になる
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追伸:もう少しだけ、お付き合いください
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます!
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