1. はじめに:パソコンの前で、固まっていませんか?

こんにちは!介護士の「やなぎ」です。
実は私、ITの仕事をする前はパソコンの前でフリーズする常習犯でした。
専門用語は宇宙語に聞こえるし、マウスを持つ手はプルプル震えるし…「ITアレルギー」という言葉を聞くたびに、自分のことかな?なんて思っていたんです。
「知らない」「わからない」が積み重なって、気づけば目の前に、とてつもなく大きな壁がそびえ立っているように感じてしまうんですよね。だから、パソコンを見るだけでどっと疲れたり、「ITなんて言葉、聞きたくない!」と思ってしまったりするあなたの気持ち、痛いほどよく分かります。
- もし、この記事を読んだことで、あなたの残業時間が毎日15分だけ減るとしたら?
- もし、次のカンファレンスで、あなたが作った資料に「すごいね!」と同僚から言われるとしたら?
この記事は、そんな未来への「最初の扉」を開けるための、やさしい鍵だと思ってください。
難しいことを教える研修ではありません。
ガチガチに固まった心を優しくほぐす、「アレルギー用のお薬」だと思って、肩の力を抜いてリラックスして読んでみてくださいね。


★この記事を読み終える頃には、きっとこんな変化が訪れます★
- パソコンへの苦手意識が和らぐ理由が、すんなり理解できます。
- 仕事が「ちょっとだけ」楽しくなる、具体的な変化が見えてきます。
- Excel(エクセル)を使って、あなただけの「ケアノート」が作れるようになります。
- 「今さら聞けない…」と思っていた、パソコンの素朴な疑問がスッキリ解決します。
読み終わる頃には、パソコンの電源ボタンを押すのが、昨日より少しだけ怖くなくなっているはず。
そんな、あなたの小さな一歩をお手伝いできたら、最高に嬉しいです。
2. 結論:なぜ私たちは「IT」と聞くと、心がザワザワするんだろう?
まずは結論からお伝えしますね。
あなたが「IT」という言葉を聞いて心がザワザワしたり、パソコンが怖いと感じたりするのは、❝あなたのせいでは全くありません❞。
ただ、「慣れていない」
本当に、理由はそれだけなんです。
誰だって、初めて自転車に乗る時は怖かったはずです。
「転んだらどうしよう…」
「ペダルの踏み方も、ハンドルの握り方も分からない…」
と感じますよね。パソコンへの気持ちも、これと全く同じなんです。
今や当たり前に使っているスマートフォンだって、最初は少し戸惑いませんでしたか?
LINEのスタンプの買い方や、写真の送り方も、最初は調べたり誰かに聞いたりしたはずです。
それと一緒で、パソコンもただ「触れる機会が少なかった」だけ。
怖いと感じる正体は、「分からない」という気持ち。
つまり「未知」だから怖いんです。
でも、大丈夫です。
一度補助輪付きで乗れるようになれば、自転車は世界を広げてくれる最高の相棒になりますよね。
この記事が、あなたのための「最初の補助輪」になります。
転ばないように、私がすぐ隣でしっかり支えていますから、安心して最初のペダルを一緒に漕ぎ出してみましょう。


3. 仕事が「ちょっとだけ楽になる」3つの変化
難しい理屈は一度忘れて、ITと少しだけ仲良くなると、あなたの毎日にどんないいことがあるか、より具体的に覗いてみませんか?
3-1. 変化1:探し物の時間がなくなります



「あれ、〇〇さんのご家族からお電話があった時のメモ、どこに置いたっけ?」
「引き継ぎノートのあのページ、何枚もめくって探す時間…」
「ホワイトボードの端っこに書いた、消えかけのメモ…」
介護現場あるあるですよね。
大切な情報なのに、必要な時に限って見つからない。
この「探している時間」って、実は結構なストレスで、貴重な業務時間を奪っていきます。
パソコンで情報を整理する癖をつけると、この探し物の時間が劇的に減ります。
必要な情報をキーワードで一瞬にして見つけ出せるようになるんです。
その空いた時間で、ゆっくりコーヒーを一杯飲む。
たったそれだけのことですが、その一杯が、利用者さんと向き合う午後のあなたの笑顔に、きっと繋がるんですよね。
3-2. 変化2:あなたの「報告」に自信がもてます
手書きの記録や、口頭での申し送り。もちろん、とても大切な業務です。
でも、勘や経験に頼った「最近、〇〇さん元気そうですよ」という報告と、具体的な事実に基づいた報告とでは説得力が全く違ってきます。
パソコンは、こうした事実を記録し、正確に共有するのがとても得意な、頼れる相棒です。
例えば、「先週の火曜日にレクで笑顔が見られました」「3日前から水分量が200ml増えて、活気が出てきました」というように、具体的なデータやエピソードを元に、自信を持って報告できるようになります。
あなたの報告に客観的な根拠が加わることで、チーム全体のケアの質も自然と上がっていくんです。
3-3. 変化3:周りの人から「ありがとう!」と言われます
少しだけ、私の話をさせてください。
今でこそ、こうしてITに関する記事を書いていますが、数年前までは本当にひどいものでした。
パソコンの前で固まっては、先輩に「これ、どうやるんですか…?」と泣きつくのが日常茶飯事。
典型的な「ITアレルギー」の介護士だったんです。
そんな私が変わるきっかけは、本当にささいなことでした。
ある日、先輩職員さんがExcelに入力された利用者さん一覧表を見ながら、別の場所に名前を必死に転記していました。それを見ていた私は、おそるおそる「その作業、Excelなら一瞬ですよ」と声をかけました。
そして、ショートカットキーの「Ctrl+C(コピー)」と「Ctrl+V(貼り付け)」を使ってみせたんです。
すると、先輩は目を丸くして「え、うそ!魔法みたい!すごい!どうやったの!?教えて!」と、ものすごく尊敬の眼差しで私を見てくれたんです。
たったこれだけのこと。本当に知っていたら何でもないようなことでも、誰かの役に立てたという嬉しさと、「私でもできるんだ!」という小さな成功体験が、私の大きな自信になりました。
ITスキルは、自分のためだけじゃありません。
周りの人をちょっとだけ助けて、「ありがとう」と言われる機会を増やしてくれる、素敵なコミュニケーションツールにもなるんですよ。
4. 具体例:【本日のメインクエスト】Excelで作ろう!世界に一つだけの「ケアノート」
ここからが本日のメインイベントです。
ゲームのクエスト(任務)だと思って、楽しんで挑戦してみてくださいね。
一緒に、あなただけの宝の地図、「利用者さんケアノート」を作りましょう!
4-1. ステップ1:Excelという名の「新しいノート」を開く
まずは、パソコンの画面上から、Excel(エクセル)というソフトを探しましょう。
緑色の「X」というマークが目印です。
見つけたら、マウスでカチカチッと2回(ダブルクリック)して、開いてみてください。
「空白のブック」というのを最初に選べば、まっさらなノートが開きます。
4-2. ステップ2:ノートに「見出し」を書き込む
まっさらなノートが開きましたね。
なんだか、方眼紙みたいに見えませんか?
この一個一個のマス目のことを「セル」と呼びます。
後から見返した時に分かりやすいように、まずは表のタイトルとなる「見出し」を作ります。
- まず、一番左上にある「A1」の箱(セル)をクリックして、キーボードで「日付」と入力してみましょう。
- 次に、その右隣の「B1」の箱をクリックして、「お名前」と入力します。
- 最後に、さらに右隣の「C1」の箱に、「できごと」と入力してください。
これだけでも、なんだか立派な表に見えてきませんか?
文字を太字にしたり、セルの色を黄色のような目立つ色に変えたりすると、もっと「自分だけのノート」感が出てワクワクしますよ。
4-3. ステップ3:今日の「できごと」を入力してみる
ここが、このメモの一番大切な心臓部分です。 今日一日を振り返って、利用者さんの「素敵だな」「嬉しいな」と感じた瞬間を、思い出して入力してみましょう。
どんなにささいなことでも大丈夫。
どんなことでも大切な情報です。それは記録する価値のある、素晴らしい出来事です。
【入力例】
日付 | お名前 | できごと |
---|---|---|
8月8日 | 佐藤さん | 昔の歌を、とても楽しそうに口ずさんでいた。 |
8月8日 | 鈴木さん | 「いつもありがとうね」と、いつもより優しい声で言ってくれた。 |
4-4. ステップ4:魔法の呪文「上書き保存」で、宝物を箱にしまう
最後に、一番大切な儀式です。
せっかく作ったこの宝物メモが、消えてしまわないように「保存」という魔法をかけましょう。
キーボードの左下あたりにある「Ctrl(コントロール)」というキーを押したまま、「S」のキーをポンと押してみてください。
すると、「名前を付けて保存」という画面が出てくるので、分かりやすい名前(例:○○ケアノート)を付けて保存しましょう。
✨ミッションコンプリート!おめでとうございます!✨
これで、世界に一つだけの、あなただけの「利用者さんケアノート」が完成です!
これは、ただの記録ではありません。あなたの素晴らしいケアの証であり、あなたの仕事を楽しくする、大切な大切な「宝物」です。
このメモが溜まってきたら、ご家族にお見せするとすごく喜ばれますし、新人教育の時に「その人の素敵なところ」を伝える資料にもなりますよ。
今はシンプルな内容ですが、慣れてきたらここに食事のことや変化などを追加していけばもっと利用者さんのことがわかる素敵な宝の山になっていきますね!


5. 冒険者の広場(なんでも質問コーナー)
冒険、お疲れ様でした!
最後に、冒険の途中で生まれがちな、素朴な「?」を解決する広場に立ち寄っていきましょう。
どれも、誰もが一度は通る道です。
あなたの気になる悩みもきっと解決できるので、ぜひ答えを見ていってくださいね。
6. まとめ:焦らない、比べない、諦めない
今日あなたが手に入れたのは、Excelの操作スキルだけではありません。
「やればできる」という、何にも代えがたい「自信」という名の宝物です。
最後に、大切なことをもう一度おさらいしますね。
- パソコンやITが怖いと感じるのは当たり前。あなたのせいでは、決してありません。
- ITは、あなたの仕事を「ちょっとだけ楽に」してくれる、小さなお守りのようなものです。
- 今日作った「ケアノート」は、あなたの素晴らしいケアの証であり、自信を持っていい第一歩です。
- 一番大切なのは、誰かと比べず、自分のペースで、楽しみながら続けることです。
今日は、自転車の補助輪付きで、ほんの少しだけ前に進むことができました。
この「できた!」という感覚を、ぜひ大切にしてください。
こちらどうぞ!【介護用語タイピングゲーム】
ケアノート作り、お疲れ様でした!文字を打つことに、少しだけ慣れましたか?
もし、キーボードの文字探しにまだ時間がかかってしまうのなら、こんな練習はいかがでしょうか?
介護で使う言葉だけで作った、やさしいタイピングゲームです。
焦らず、あなたのペースで、楽しみながら指ならししてみてくださいね。あわせて読みたい 介護の仕事も記録も楽しくなる!誰でも遊べる「介護用語タイピングゲーム」を作りました パソコンが苦手なあなたへ贈る、秘密の特訓ゲームができました! こんにちは! 介護福祉士の「やなぎ」です。突然ですが、施設のパソコンって、なんだかラスボスみたい…
よろしければ、こちらもあわせてどうぞ!【Excelショートカットクイズゲーム】
ケアノートが作れたあなたなら、きっと大丈夫。
パソコンの操作が、もっともっと楽になる「魔法の呪文(ショートカットキー)」を、クイズで楽しく覚えてみませんか?
一つ覚えるたびに、あなたの仕事が少しだけスピードアップしますよ。あわせて読みたい Excelで介護記録を時短!介護現場の業務改善に役立つショートカットクイズゲーム パソコンが苦手なあなたへ贈る、魔法の呪文クイズができました! こんにちは! あなたの介護の仕事を“ちょっとだけ”楽にするお手伝いがしたい、介護福祉士の「やなぎ」…


7. おわりに:あなたの「はじめの一歩」が、未来を作る
最後までこの記事にお付き合いいただき、本当に、本当にありがとうございます。
私はベランダで家庭菜園をするのが趣味なのですが、ITスキルの習得って、野菜を育てるのにとてもよく似ているなと感じます。
今日、あなたが勇気を出して作った「ケアノート」。 それは、あなたのキャリアという畑にまかれた、とても小さくて、でもキラキラと輝く「種」です。
毎日少しずつ水をあげるように、パソコンに触れてみてください。
忙しくて、水をあげるのを忘れる日があったって、全然大丈夫!
種は、あなたが知らないところで、ちゃんと土の中に根を伸ばしていますから。
そして、いつかきっと、その種は芽を出し、あなたの仕事を、あなたの未来を、もっと豊かにする大きな木に育ちます。この「ケアノート」が、いつかあなたのキャリアを考える上での、素敵な実績集になるかもしれませんよ。
あなたの「できた!」という達成感を、そして未来への一歩を、心から応援しています。


追伸:もう少しだけ、お付き合いください
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます!
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